ハイレゾを楽しむために(ワイヤレス編)
皆さんこんにちは。
森川デンキのナオヤです。
前回は、ハイレゾを聴く上で、音源やヘッドホン・イヤホンの端子、周波数帯域など、有線で聴くためのお話をさせて頂きました。
今回は、今だからできる、ワイヤレスでハイレゾ音源を聴くポイントをお話ししたいと思います。
まず、そもそも「ワイヤレスでハイレゾ音源は聴けないの?」「再生できてるけどそれはハイレゾじゃないの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかと思うので、プレイヤーとイヤホンヘッドホンの接続についてお話します。
ワイヤレスで聴くときに「コーデック」というものが大事になってきます。
コーデックの代表的な種類は、SBC、AAC、apt X などがあります。殆どのスマートフォン、ポータブルミュージックプレイヤーはこの規格になります。
このコーデックによって送れるビットレート(ワイヤレスでデータを送信する際の容量)が決まってしまいます。
代表的なコーデック(SBC、AAC、apt X)はほとんどが330kbps(1秒間330キロバイトの容量が送れる)に満たない値です。
これにより、SBC、AACはハイレゾ音源をヘッドホンイヤホンに送ることができないのでCD音源相当までダウンコンバート(質を下げる)なければなりません。最終的にヘッドホンイヤホンに届くころにはCD音源以下の音質になってしまいます。こうなってしまうとハイレゾ音源である良さが全く発揮されません。
このことから「ワイヤレスは音が悪い」という風に言われてきました。
しかし、現在はドライバーの改良等でワイヤレスヘッドホン、イヤホンの性能のボトムが上がってきてもいるので昔ほど悪いというイメージが減ってきたかもしれません。
ここで、”SONYだけ”の独自コーデックをご紹介します。
それが「LDAC」です。
このLDACがあることによってハイレゾ音源をワイヤレスで楽しむことができます。
コーデックをLDACにすることによってビットレートがSBC、AACの3倍の990kbpsまで送ることができます。
伝送容量が上がったことによりCD音源相当までダウンコンバートすることなく送れるのでハイレゾ音源を聴くことができるのです。
但し、このLDACがイヤホンヘッドホンとプレイヤー両方に同じものがあって初めて効果がありますのでご注意ください。
また、SONYのワイヤレスヘッドホンイヤホンにはもう一つ機能があります。
それが「DSEE」です。
正式名称、デジタル サウンド エンハンスメント エンジン です。
このDSEEが搭載されている機種は、LDACが使用できないデバイス(スマートフォンなど)と接続した際に、ダウンコンバートされた音源をハイレゾ相当までアップスケーリング(質を上げる)してくれます。
アップスケーリングされることにより、失われてしまった高音域、細かい小さな音までハイレゾ相当の音になるので、音の広がり、立体感が生まれ良い音で楽しむことができます。
ちなみに、SONYのワイヤレスヘッドホンにはこのLDAC、DSEE両方が搭載された機種は多く存在しますが、ワイヤレスイヤホンは両方搭載されている機種はWF-1000XM4のみになります。
如何でしたでしょうか。
今回も文字だらけになってしまい申し訳ありませんが、最近のワイヤレスの機種は良い音になってきており、特にSONYはそのための技術が多く搭載されていますのでとてもオススメです。
あとは、ご自身の耳で体感するのが一番だと思いますので、もしお近くにお住まいの方は是非店頭まで足を運んで頂き体感してください。
今回は以上になります。
ご視聴ありがとうございました。